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佐藤 望; 佐藤 哲也; 浅井 雅人; 豊嶋 厚史; 塚田 和明; Li, Z.*; 西尾 勝久; 永目 諭一郎; Schdel, M.; 羽場 宏光*; et al.
RIKEN Accelerator Progress Report, Vol.46, P. 237, 2013/00
103番元素ローレンシウム(Lr)の第一イオン化ポテンシャル(IP)は、相対論効果の影響を強く受けるため、他のアクチノイド元素のIPよりも低い値となることが予測されている。この値を実験的に決定することでLrの電子状態に関する知見を得ることができ、重元素の化学的性質の観点から興味が持たれている。本レポートでは、LrのIP測定に用いる核種Lrの生成量評価のために行った、アクチノイド標的であるCmを用いた反応系CmN,6)Lrの反応断面積測定について報告する。実験は理化学研究所のAVFサイクロトロン加速器施設で行われ、He/KClガスジェット搬送装置及び回転円盤型粒子測定システムが用いられた。供給されるNビームは、標的の深さ方向の中心におけるエネルギーは91MeV、平均的な強度は1.2 particle-Aであった。Lrの崩壊によって発生する粒子のエネルギーは8.3MeVから8.7MeVに分布しており、その半減期は354秒であった。本研究により、CmN,6)Lrの反応断面積として271nbが得られた。